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MANAの山内 悠輔 主任研究者が「ナイスステップな研究者 2016」に選定

この度、科学技術政策研究所の「科学技術への顕著な貢献 2016 ナイスステップな研究者【研究部門】」に、MANAの山内 悠輔 主任研究者が選定されました。

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山内 悠輔 主任研究者


科学技術政策研究所では2005 年より、科学技術への顕著な貢献をされた人物を「科学技術への顕著な貢献 ナイスステップな研究者」として選定していますが、この度、2016年の「ナイスステップな研究者【研究部門】」に、NIMSの国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 (MANA) の山内 悠輔 主任研究者が、“新しい無機材料をデザインする様々な合成手法の提案と、数多くの新材料の合成”として選定されました。

選定理由

山内氏は、物質をナノレベルで精密に制御し、ミクロレベル及びマクロレベルで制御する高度な分子設計技術に基づき、既成概念にはない合成手法を提案し、次々に新しい無機材料を合成しています。その成果を示す論文数は、修士課程を修了した2004 年以降2016 年現在までで累計450 本以上にのぼり、特に、他の研究論文への引用の多さで、材料研究に対して世界的に大きなインパクトを与えています。また、社会的にも、環境・エネルギー分野をはじめ多方面でのブレイクスルーが大いに期待できます。
 
山内氏の専門は無機化学であり、これまで「高度な分子設計技術」、「自己組織化」、「超分子」などのキーワードを基に、ナノレベルで精密に制御された無機材料の合成、応用研究を展開してきました。近年、分子同士の相互作用による「自己組織化」現象は、高次構造制御されたナノ材料をボトムアップ的に合成する方法として注目されています。
 
山内氏は、両親媒性分子などを利用し、ナノレベルで細孔構造制御された多孔性物質の合成が可能であることに着目し、ブロックコポリマーをはじめとする両親媒性分子を分子鋳型として用いて、高い比表面積を有する多孔質物質、主に無機酸化物 (結晶) を骨格とするものを中心に扱いました。これにより、吸着剤や触媒・触媒担体などをはじめ、バルクでは実現しえない機能を創発し、多方面の応用展開を行ってきました。最近では、適切な電気化学プロセスと融合させることにより、組成を金属まで拡張し、世界で初めて高品質な金属ナノ多孔体 (ナノポーラス金属) も作製が可能であることを明らかにしました。分子鋳型で合成された金属ナノ多孔体は、骨格が全て金属で形成される電気伝導性の高い多孔体であり、従来の無機酸化物系とは異なる電気化学系への応用が期待されます。
 
また、山内氏は、ミクロレベルの組成や結晶構造の制御のみならず、粒子、薄膜、ナノ粒子、ナノチューブなどマクロレベルの形態制御を展開し、無機材料を合理的に設計することを目指しています。同氏は、既成概念にとらわれない視点を持ち、世界に先駆けて新しい合成法を常に提案しています。山内氏は、早稲田大学応用化学科から同大学ナノ理工学専攻に進学し、ナノ構造を作るだけではなく、ナノ構造に起因する特異な物性なども研究対象にしてきました。2016 年には30 歳代の受賞は極めて難しいトムソン・ロイター社Highly Cited Researchers (高被引用論文著者,化学分野) に選ばれています。
 

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