スピンエネルギーグループ

スピンゼーベック効果の発見を契機に急速に進展した熱とスピントロニクスの新しい融合研究領域

現在のエレクトロニクスは、半導体における電流の制御技術が基礎になっています。次世代電子技術の有力候補であるスピントロニクスにおいては、電流のスピン版である「スピン流」の生成・検出・制御技術の拡充が必須であり、世界的規模で基礎・応用研究が進められています。スピントロニクス分野が誕生して以来、その本流を担ってきたのは、巨大磁気抵抗効果・トンネル磁気抵抗効果をはじめとした磁気メモリ技術に関連した研究です。それに加えて近年、スピン流を用いた新原理エネルギー変換技術が提案され、にわかに注目を集めています。その端緒となったのは、熱流によるスピン流生成現象「スピンゼーベック効果」です。スピンゼーベック効果はその名の通りスピン流版のゼーベック効果であり、この効果を用いることで熱流によるスピン流生成が可能になりました。2010年にはスピンゼーベック効果が絶縁体においても発現することが明らかになり、「絶縁体を用いた熱電変換」が初めて可能になりました。スピンゼーベック効果の発見を契機に急速に進展した熱とスピントロニクスの新しい融合研究領域は「スピンカロリトロニクス」と呼ばれており、世界中の多くの研究グループによって熱流 - スピン流相関効果に関する研究が進められています。

スピンエネルギーグループのホームページ : http://www.nims.go.jp/mmu/scg/index.html

研究目的

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本グループは、広い意味でのスピンカロリトロニクス研究を担当し、磁性材料やスピントロニクス素子におけるスピン流 - 熱流相互変換に基づく新原理・新機能の開拓や応用展開をメインターゲットとしています。基礎研究用途の磁性薄膜材料から磁気抵抗素子・永久磁石材料等の実用に近い系まで幅広く研究対象に含め、スピントロニクス特有の熱制御機能を開拓することで、これまでは磁気メモリや情報伝送・演算に限定されていたスピントロニクスの応用の候補をエネルギーデバイス技術にまで拡張すること目指します。
研究に用いる実験手法は、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、原子層堆積法などの薄膜作製技術から、磁気/電気/熱物性・輸送現象測定、動的サーモグラフィ法を用いた熱計測、マイクロ波分光法、レーザー微細加工技術などを含みます。


グループメンバー

お問い合わせ先

スピンエネルギーグループ
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
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国立研究開発法人物質・材料研究機構
〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
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